弁済とは?わかりやすく説明すると

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弁済とは?

弁済とはローンなどの債務者が債権者に対してローン残高などを全額返済することによって、債権の実現をはかり、債権を消滅させることを意味しています。

 

債権には期日がありますので、その期日前に滞りなく、債務を返済することが必要になってきます。もし、期限内に弁済しなければ、債務不履行や債務遅滞など法律的な問題が発生します。

 

尚、この弁済には弁済方法によっていくつかの方法がありますが、ここでは代位弁済に絞って法律上の権利関係も含めて代位弁済とは何かについてわかりやすく説明していきます。

 

代位弁済を一言で言うと

代位弁済とは債務者以外の第三者が債務者に代わって、債権者に弁済の提供を行うことで債務者の債務を消滅させ、新たに債権者に代わって原債権を取得することを意味します。この弁済提供者が債権者に債務者の代わりに弁済することを「代位」と言います。代位後は弁済提供者は債務者に対して、弁済分を返還するように請求できる求償権を得ます。

 

民法によれば代位弁済とは

  1. 「法定代位」
  2. 「任意代位」

に分かれます。

 

法定代位による弁済とは、わかりやすく言えば、弁済者に債権者に対して弁済する上で正当な利益を有していたり、その債権債務について利害関係を有する場合に認められる代位となります。

 

例えば自己の土地や建物などを物的担保として提供した保証人などには利害関係人としてこの法定代位が認められます

 

債務者が債務の期日に債務を履行せずに債権者が保証人に保証債務の履行を催告した場合、この物的担保として提供していた不動産を競売などの形で失うリスクがあります。ですから、そうならないように保証人が債務者に代わって弁済するような場合が挙げられます。

 

反対に任意代位と呼ばれる弁済とは、このような利害関係にない第三者が債権者の同意を得て、債務者に代わって債務履行することを意味しています。ただし、この任意代位には弁済提供者の代位権について制限があり、民法によれば「債務の性質がこれを許さない場合」「債務者の意思に反して弁済できない」とされています。

 

債務の性質がこれを許さない場合とは、わかりやすく例を挙げて言うと、

 

画家が債権者の似顔絵を描く場合などがあります。この場合、画家はだれでもいいわけはなく、契約上、この場合の弁済とは債務者たる画家本人による似顔絵の完成と提供のはずです。

 

よって債務者が絵を描かない場合や描けない場合には弁済とは認められずに債務不履行や債務遅滞となり、他の第三者が代わりに履行することはできないのです。

 

後者の債務者の意思に反する場合とは、文字通り、債務者がその第三者の提供を希望しない場合のことを指します。

 

次に弁済者が代位によって取得した原債権に担保が付いていた場合はどうなるでしょうか。

 

わかりやすく言うと、債権に債務者などが土地などの物的担保を付していた場合です。この場合、弁済者は債務者から債務の履行を得られない場合は担保を実行して自己の弁済に充当することができます。

 

具体的な例をあげると

代位弁済とはどんなものなのかについて概略を説明しましたが、今度はそれをよりわかりやすく説明するために具体的な例を挙げてみます。

 

例えば、銀行などから住宅ローンを借りた場合に保証会社の利用が必須とされる場合が多いものです。銀行の例で馴染みがなければ、単にお金を借りて保証人を立てる場合のほうがわかりやすくなるかもしれません。

 

この場合、借りた債務者が期日までに返済しない場合には、銀行や貸し手である債権者は保証会社や保証人に対して、代わりに払ってくれるように請求します。民法上はこの場合、保証人に対して催告の抗弁権や検索の抗弁権というものを認めていますが、ここではわかりやすくするために割愛します。

 

保証人が債権者の求めに応じて、債務者の債務を弁済した場合は債権者の承諾を得て、債務者に対する原債権を取得することになるのです。従って、今度は弁済提供者である保証人が本来の債務者に対して、弁済提供した金額に利息などを付けて、債務の履行を促す権利を有することになるのです。

 

つまり、保証人が債務を代わりに弁済しても、債務者は今度はその保証人に対する債務を負うことになるわけです。

 

上記の銀行から借りた住宅ローンの例でよりわかりやすく説明してみます。

 

Aさんは住宅購入のために2,000万円を銀行から借り入れ、銀行を契約者とする保証会社の保証付きローンを組んだ場合を考えてみましょう。

 

Aさんがリストラにあい、収入が途絶えてしまいました。ローンの返済が遅れるようになると、銀行から督促がきますが、そのような延滞が続くと銀行はAさんに代わって支払うように保証会社に求償します。

 

この場合、求償の対象にはAさんの住宅ローン残高の他、延滞利息や回収に必要な諸費用などが含まれています。Aさんに代わってこれらの弁済の提供を行った保証会社は今度は銀行に代わって、Aさんに対する求償権を有するようになります。この一連の弁済提供が代位弁済です。保証会社はAさんに対して、上記の弁済額に利息や諸費用などを含めて弁済するように求償します。

 

住宅ローンには通常、土地や建物を購入するために組むものですから、不動産担保が付いています。保証会社は債務者に対し新たに支払期日を設定しますが、返済がない場合はこのような土地や建物などを競売などにかけることで弁済した金額の回収に充てます。

 

以上、わかりやすく例を挙げて代位弁済とは何かについて説明してみました。


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