「貸金業務取扱主任者試験」に最短ルートで合格する方法とは?
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「貸金業務取扱主任者試験」に最短ルートで合格する方法?
貸金業務取扱主任者試験に合格するのは大変です。しかし、いくつかのポイントを押さえておけば、最短で試験に通過することも夢ではありません。
この記事では、実際に試験を受けて、2回目で合格した神保さんという方の体験談をもとに、貸金業務取扱主任者試験受験の際に頭に入れておいたほうがいいことについてアドバイスしていきます。
簡単にポイントをまとめてみましょう。
まず、
- 重要ではない項目は無視する
- 過去の問題集をあまり重視しない
などに気を付けるべきとのことです。
この辺のところをもう少し詳しく解説してもらいます。受験者にとっても、やみくもに勉強していたのでは、時間や労力の無駄遣いになってしまいます。効率的に学んで、最短で少しでもいい点を取る方法について、体験談が参考になることでしょう。
貸金業務取扱主任者試験とは?
貸金業務取扱主任者を必ず置かなければならない
貸金業務取扱主任者(※1)とは、同じ職場に勤める他の従業員に対して、貸金業を営む場合に貸金業法(※2)に則り、誤りのない運営ができるように指導やアドバイスをする者を言います。この貸金業務取扱主任者がいて、初めて貸金業を運営できるのです。
具体的には、営業所や事業所の従業員50人につき最低1人は貸金業務取扱主任者の資格を有する者でなければいけないことになっています。仮にこのルールを破ると、罰則があります。ただちに状況を改善する指示が出されるとともに、それでも放置していると、貸金業自体を行えなくなってしまうのです。
※1 貸金業務取扱主任者になるためには、試験に合格して、申請をし、登録までを終えていなければなりません。ここまで済んでから、各事業所での活動ができますが、申請後最短2カ月は要すると見ておきましょう。
※2 貸金業法は、貸金業を営むすべての事業者が遵守すべき法律です。貸金業を営む事業者とは、消費者金融、事業者金融、クレジットカード会社、不動産担保ローンを提供する会社などのことを言いますが、銀行は貸金業者ではありません。
貸金業務取扱主任者試験について
日本貸金業界で年に1回だけ行われる試験です。
貸金業と密接なかかわりがある法律について、4つの選択肢から一つを選ぶマークシート方式で回答することになります。全部で50問になります。時間は2時間です。
どのような法律が問題になるのかというと、
- 貸金業法
- 利息制限法
- 民法
- 商法
- 会社法
などです。
貸金業務取扱主任者試験の合格者のインタビュー
体験談を披露していただくのは、神保さん(仮名)という方で、大手消費者金融に在籍すること10年以上という経験の持ち主です。
神保さんは、これまでに2回試験を受けただけで合格されました。最初の2011年は残念ながら不合格でしたが、次の年の2回目には早くも合格されたのです。しかも神保さんは独学で学んでこの結果を得ました。予備校などには一切通わなかったと言われています。このように最短で合格する秘訣がどんなところにあるのか、詳しく語っていただきました。
2016年2月のことです。内容は、利用したテキスト、効果的な勉強法、貸金業務取扱主任者の資格の意味するところなどです。かなり具体的なことまで踏み込んでいるので、これから貸金業務取扱主任者試験を受験される方には、とても参考になるでしょう。
たとえば、同じ勉強をするにしても、どこを中心にすべきかなどのアドバイスも体験者だからこそ語れるものです。仕事が試験合格に役にたつかどうかも、同じ業界に勤めている人は納得するものがあるでしょう。
過去問にばかり頼っていてはいけないという部分は、同種の試験で陥りがちな過ちを見事に取り上げています。参考にしたテキストの内容は、具体的なもので、受験者にとってはとても大きな意味を持ってきます。それも、初心者、一応の知識がある者と分けての解説なので、非常に役立つアドバイスになっています。
使わないほうがいいテキストについてのくだりは、実際に試験に臨んで合格された方ならではのものです。この貴重な体験談を無駄にせず、最短で合格できるように、受験者はインタビュー内容を熟読玩味しましょう。
合格率はどれくらい?
勤続10年を迎えたころ、「貸金業務取扱主任者試験を受験しなければいけない」と上役から指示されたのがきっかけでした。当社では、入社後5年以上を経過した者や各営業所の幹部クラスの者は、全員試験を受験することになっていたのです。
でも、特に命令されるのでもなく、自発的に試験を受けて、キャリアアップにつなげていこうという若い社員も結構います。受験手数料の8.500円は会社が持ってくれますし、参考書もタダでもらえるからでしょう。
今回が初めてで、ほかには一度もありませんでした。
学校を卒業し、一人前の大人になってからは、受験勉強というものをした経験はなかったですね。それだけに、受験することになったときは、対策をどうしたらいいのかいろいろ苦労しました。最短で試験に受かりたかったのですが、1度で合格というわけにはいかず、2回かかりました。
当社では、30%未満の人しか合格していないようです。
ある課長は何度試験を受けても、合格ができないと聞きました。それだけ難関なのです。
せいぜい20~30%くらいでしょうね。新たに試験を受けてみようと思い立った人は、よほど頑張らないと最短では通過できません。私の場合は、最初の試験に合格できませんでした。2011年のことです。特に特別合格率も低い年でした。
※これまでの試験では、最初の2009年のみ4回行われ、合格率が60%以上でした。その後は、20~30%程度で推移しています。
どこに重点を置いて勉強すればよい?
貸金業を営む以上、貸金業法の勉強は欠かせません。問題の50%はこの法律に関するものです。
民法や商法についても、詳しく学ばなければなりません。消費者保護法も無視できません。
出題される範囲は広いですが、資金需要者等の保護に関することと財務及び会計に関することは、あまり問題に出てきません。1~2問しかありませんでした。それほど少ない質問数ならば、無理に勉強しなくてもいいとも言えます。
私自身は、会計に関する知識がなく、特に努力して学ぶこともありませんでした。試験問題はわずか1問しかないうえに、マークシート方式なので、推測で答えました。
特にプラスになるとは思えません。貸金業法や民法、商法などは一から学ばなければならないからです。
ただ、基本的な知識や経験がある分、覚えは早いでしょう。
なります。
特に勉強しなくても、利息や総量規制のルールについては理解していたし、取り立ての規則もわかっていましたから。
※総量規制によって、貸金業者から年収の1/3を超える融資は受けることができません。
特には思いつかないですね。
宅地建物取引士の資格を持つ人が貸金業務取扱主任者試験を受験することがありますが、その方面の知識だけではなかなか合格はしないようです。
合格者にきくおすすめのテキスト
これまでに出た問題と答えを復習しておけば、最短で合格できると考えていました。毎日30分、数カ月は続けたでしょうか。
そうです。
最初の年までには、5回の試験があったので、全問題を勉強しました。
その通りです。
過去の問題がそのまま新たな試験に出されることはありません。なんといっても、法律について詳しく学んでおく必要がありました。
・貸金業務取扱主任者 合格教本(田村誠)
・貸金業務取扱主任者 OX問題+過去問題集(田村誠)
・過去問
を参考にさせていただきました。
TACの「貸金業務取扱主任者 合格テキスト」がいいでしょう。基本が学べます。用語も上手に解説されています。
ただ、あくまで基礎を学べるだけであって、試験に合格するためにはもう少し詳しいテキストも必要です。
田村誠さんの「貸金業務取扱主任者 合格教本」「貸金業務取扱主任者 OX問題+過去問題集」を勉強してください。
詳しい解説付きなので、最短で合格するのにとても役に立ちます。
きんざい教育事業センターが出している「貸金業務取扱主任者 資格試験直前対策ハンドブック」はおすすめできません。
わが社が出しているものですが、試験には全く役に立ちませんでした。